Yuriko Zakouji Blog
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2012年11月27日 (火)
阪急グループ創始者 小林一三翁
先週、山梨県の韮崎市商工会様に「ブラックボードPOP広告セミナー」で伺いましたが、この山梨県韮崎市は、私が勤めていた阪急百貨店・阪急グループの創始者、小林一三翁の生地。
それを知っただけで、何故か嬉しくなり親近感。

小林一三翁からは、独立してからも沢山学ばせていただいています。
偉大な人物だったなあと改めて懐かしく感じた一時でした。
宝塚大劇場に設置された小林一三翁の胸像


小林一三
明治6年(1873年)1月3日〜昭和32年(1957年)1月25日
阪急グループ創業者
山梨県韮崎市出身
慶應義塾大学卒

小林一三は明治6年1月3日に河原部村(現在の韮崎市)の豪商「布屋」に生まれました。名前は生まれた月日にちなんで名付けられたものです。

明治40年(1907年)、阪急電鉄の前身である箕面有馬電気軌道の設立に参画。後にここから阪急百貨店が生まれることになります。

小林一三が目指したのは、『大衆第一主義』という言葉で表される、大衆が主人公となれる社会。その実現のために、これまで思い描くことすらなかった画期的な事業を次々に打ち出しました。
阪急電車
開業当初からの車体色マルーンカラーと木目調の内装、緑色の上品なシートは阪急電車の象徴。週刊紙の広告禁止、車内灯のカバー装着(電灯が見えないように)なども独特の上品な雰囲気を醸し出しています


「乗る人がいなくて赤字になるなら、乗る客を作りだせばよい。それには沿線に人の集まる場所を作ればいいのだ」という考えのもと、乗客を誘致するのではなく、創り出すという新しい発想で成功を収めた鉄道事業は、後に、一日の乗降客数が約60万人に及ぶ西日本最大級のターミナル、梅田駅を有する阪急電鉄へと 成長。
又、沿線の人口を増やす為、住宅を開発。都会で家を借りるという発想しかなかった時代に、日本初の住宅ローンを組むことによって、郊外でマイホームの夢を可能にしました。

更に、乗客を増やす為、沿線にお住まいの人々を更なる夢へといざなう為に、女性や家族連れでも楽しめるエンタテインメント事業にも着手。これが、世界でも例を見ない女性だけの劇団として年間200万人の観客動員数を誇る「宝塚歌劇団」へと発展。
この宝塚歌劇が小林一三にとっても芸能・映像分野進出への足掛かりとなり、その後「東宝」が誕生。
かつての阪急梅田駅コンコースに面した阪急百貨店の入口。東西の入口には中国の伝説をモチーフにした伊東忠太の壁画が施され、この雰囲気は「高級な阪急」のイメージの源泉にもなっていました

そして、昭和4年(1929年)、大衆に向けての夢の集大成として、今では当たり前となっていますが、阪急という電鉄事業を軸に、世界初のターミナルデパート「阪急百貨店」を開業。
今、日本では、大規模な駅の再開発に伴い、百貨店が開業することが多々見られますが、昭和4年、小林一三はすでに世界初のターミナルデパートを開業。地下 2階、地上8階という、当時では群を抜いた規模を持ち、従来の高級百貨店としてではなく、より多くの人々に親しまれる新しい百貨店を目指しました。
その後、昭和22年(1947年)に、株式会社阪急百貨店は阪急電鉄より分離独立。

大衆の夢をふくらませ、そして確かな実りへと導いた起業家・小林一三の歩みの跡に、都市生活者の新しいライフスタイルが生まれました。


小林一三翁は、現代では“当たり前”とされているあらゆるシステムを考案し実現。
事業に取り組むに当たっては実に細かい点にまで顧客志向の注意と配慮を行っており、商品開発に独特の才覚がありました。

小林一三の言葉
「百歩先の見えるものは、狂人あつかいにされる。
五十歩先の見えるものは、多くは犠牲者となる。
十歩先の見えるものが、成功者である。
現在が見えぬのは、落伍者である。」


☆・・・
関連ブログ

●昭和のモダニズム漂う阪急のシンボル的空間
http://www.eclat-office.com/DIARY/diary/diary ......

●セミナー風景を韮崎市商工会様のブログにてご紹介いただきました
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